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民衆宗教史叢書27 翁童信仰ほか宗教関係の古本・古書を買取します

愛書館中川書房では『民衆宗教史叢書27 翁童信仰』ほか宗教・民間信仰に関する古本を買取りしております。

翁童信仰 (民衆宗教史叢書27)
書名:民衆宗教史叢書27 翁童信仰
著者:鎌田東二編
出版社:雄山閣
発行年:平成5年(1993)

地域住民の日常生活のなかで伝統的に形成された宗教現象を民間信仰といいます。日本では自然崇拝と祖先崇拝を核として、変貌を遂げながら伝承されました。
自然崇拝とは自然および自然現象に神秘的力や存在を認め、神格化する信仰の総称です。大地・山・樹木・海・水・火・太陽・月・星・動物などが信仰の対象であり、その根底には万物に霊魂・霊が宿ると考える精霊信仰(アニミズム)の影響があります。神道の「八百万の神」という考え方も、自然崇拝・精霊信仰とつながっています。
祖先崇拝は祖霊信仰ともいい、亡くなった先祖・祖先を「祖霊」として敬うことで、その家は守護され、繁栄がもたらされるという考え方です。7月または8月のお盆、春と夏のお彼岸は祖霊信仰のなかでもよく知られている行事です。祖霊は家の屋敷内(屋敷墓)や近くの山などに祀られることが多く、屋敷に付属している土地に祀られている神のことを屋敷神といいます。
そのほか民間信仰には、七福神・座敷童・道祖神・庚申信仰・山岳信仰・稲荷信仰・天神信仰・地蔵信仰・観音信仰・修験道・節句などがあります。

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翁童信仰とは、神仏に近い存在とされる翁(老人)と童子(子ども)を神と人間を繋ぐ存在として敬う考え方です。翁童は諏訪大明神や八幡神、稲荷神など神や仏の化身、または亡霊や幽霊など別の世界の存在として人々の前に現れました。

日本には「七つまでは神のうち」という言葉があります。数え年で7歳になるまでは完全に人間社会の存在だとはみなさず、神様から預かった存在として半分は神霊の世界に属しているという考え方です。古代から6歳以下の幼児には神霊が降臨しやすいと考えられたことから祭における稚児(小学生以下の少年少女)は神の宿る依坐として扱われる場合があることや、子どもがある日突然前触れもなく失踪することを神域に消えたとして「神隠し」と呼んだのもこれに由来します。
また、仏教や修験道では高僧や行者、山伏が使役する神霊・鬼神は童子の姿で語られることが多いため「護法童子」と呼ばれたり、精霊的な存在である座敷童子が子供の姿なのはその姿こそが神性を体現しているとする説などがあります。桃太郎や瓜子姫などの昔話も、元をたどれば童子信仰といえます。

年をとった男性を指す「翁」は、中世の頃には「すでに人ではなくなった存在」して考えられていました。『扶桑略記』『今昔物語集』『宇治拾遺物語』『春日権現験記絵巻』『稲荷大明神流記』というような平安時代や鎌倉時代に記された説話集や寺社縁起などでは神仏が翁の姿で現れており、翁が霊界と現世を結ぶ神の化身であると最初に定義したのは中世の猿楽師・能作者にして金春流の中興の祖である金春禅竹です。
能楽の世界では「高砂」において翁が住吉明神の化身として登場するほか、能楽「翁」のそれを舞うことは最高の名手だけに許されているということからも、古くから翁という特別な存在であることが分かります。

『民衆宗教史叢書27 翁童信仰』は神仏の化身としての翁童の存在を神話的かつ儀礼的な意味の解析を通して捉えようとした研究書です。「童子」へ関心を寄せた柳田國男、「翁」に興味をもっていた折口信夫など民俗学の基礎を築いた民俗学者から、刊行当時に最先端とされた論文までが網羅されています。

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カテゴリ:取扱書籍 > 神道・仏教・キリスト教など宗教

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