川田喜久治世界劇場ほか写真関係の古本買取いたします

愛書館中川書房では『川田喜久治世界劇場』ほか写真・写真集に関する古本を買取りしております。

書名：川田喜久治世界劇場図録
出版社：東京都写真美術館
発行年：平成15年（2003）

国内外問わず人気の川田喜久治の作品は愛好家や蒐集家が多くいます

日本を代表する写真家・川田喜久治は1933年、茨城県土浦市に生まれます。写真専門雑誌『カメラ』の月例に高校卒業時に応募し、審査員であった土門拳と木村伊兵衛に評価され特選を獲得したことが写真家としての出発点となったと言われています。

1955年に立教大学経済学部を卒業し新潮社へ入社します。その翌年に創刊された『週刊新潮』のグラビアなどの撮影を担当することとなります。1957年には川田喜久治を含む東松照明や細江英公ら10人の若手写真家による写真展「10人の眼」展に参加し注目を集めます。
1973年に新潮社を退社してフリーランスとなり、第五福竜丸を取材した作品を展示した初の個展「海」の開催など活動を始めます。さらに同年、奈良原一高・東松照明・細江英公・佐藤明・丹野章と共に写真家集団「VIVO」を設立します。活動期間2年での解散となりますが、のちの写真家たちに多くの影響を与えたとされています。

1961年には個展「地図」を開催。広島原爆ドームなど、第二次世界大戦の記憶の残る場所を取材し、「要塞」「原爆ドームのしみ」「街」の三部構成で展示されました。1965年、全ページ観音開き・限定800部で出版された写真集『地図』は大きな反響を呼び、戦後日本写真史における金字塔的作品とされ、川田喜久治の最高傑作と言えるものとなりました。
その後は海外への取材も多くしており、ドイツ・ノイシュヴァンシュタイン城やイタリアのボマルツォ庭園などを舞台にした写真集『聖なる世界』を限定1000部にて1971年に出版します。さらに『ロス・カプリチョス』『ラスト・コスモロジー』『カー・マニアック』といったシリーズを発表していきます。この3シリーズはカタストロフ三部作として1998年に限定550部で出版された写真集『世界劇場 The Globe Theater』にまとめられています。

1974年にはニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanese Photography」展に出品、さらにパリやロンドン、ドイツなどでも個展を開催し成功を収めていきます。国内においても1995年に写真展「ラスト・コスモロジー」が北海道・横浜・福岡で開催、そのほか東京都写真美術館や国立近代美術館などでの個展も多数開催しています。
2014年にはロンドンを皮切りにヨーロッパを巡回した写真展「Conflict, Time, Photography」に参加し、初期作品『地図』が大きく取り上げられるなどして海外でも高い注目を集めました。また『ラスト・コスモロジー』で1996年に日本写真家協会・年度賞、東川賞・国内作家賞を、2004年には芸術選奨文部科学大臣賞を、2011年には日本写真協会賞・作家賞など多くの賞を受賞しています。
現在川田喜久治の作品は東京国立近代美術館・東京都写真美術館といった日本の美術館だけでなく、ニューヨーク近代美術館・サンフランシスコ近代美術館・テート・モダンなど海外の美術館にも所蔵されています。

『川田喜久治世界劇場』は2003年に東京都写真美術館で開催された川田喜久治回顧展「世界劇場」の図録です。「聖なる世界」「ロス・カプリチョス」「ラスト・コスモロジー」といった作品から「カー・マニアック」「ユリイカ」など近作や最新作まで多数掲載されています。また、同展は2004年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。

50年以上に渡り写真を撮り続けている川田喜久治。80歳を超えてもなお意欲的に写真を撮り続けており、その作品は日本はもちろんのこと海外でも常に注目されています。

川田喜久治ほか写真や写真集に関する古本の買取強化中！

愛書館中川書房では『地図 The Map』『聖なる世界』『ラスト・コスモロジー』『世界劇場限定版』といった川田喜久治の写真集などの古本の出張買取りを承っております。また『東松照明写真集 11時02分 NAGASAKI』『細江英公写真集薔薇刑』『石元泰博写真集シカゴ、シカゴ』『土門拳写真集ヒロシマ HIROSHIMA』ほか、川田喜久治とともに戦後日本の写真史を語る上で欠かせない東松照明・細江英公・石元泰博といった写真家の作品集、『写真家全41冊』『ソノラマ写真選書全27冊』『現代日本写真全集全9冊』ほか写真・写真集に関する古本の出張買取も承っております。お手元に気になる本がございましたらお気軽にご相談ください。
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カテゴリ：取扱書籍 > 美術・建築・写真など