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谷崎潤一郎の署名本・初版本、直筆原稿(草稿)・書簡を出張買取します

愛書館中川書房では、谷崎潤一郎ほか小説家・文学作家の直筆原稿(草稿)や書簡・葉書といった直筆もの、明治時代や大正時代に刊行された初版本や直筆署名本(サイン本)など日本文学関係の古本を買取りしております。

日本の近代文学に多大な影響を与えた谷崎潤一郎の直筆原稿(草稿)や書簡・葉書、初版本や署名本は愛好家や研究者などから人気があります

谷崎潤一郎は明治時代から昭和にかけて活躍した小説家です。代表作には『刺青』『痴人の愛』『蓼喰ふ虫』『春琴抄』『細雪』『陰翳礼讃』『少将滋幹の母』などがあります。

明治19年(1886)に日本橋の商家に生まれた谷崎潤一郎は周囲から「神童」と評されるほど成績優秀な学生であり、第一高等学校(東京大学教養学部、千葉大学医学部・薬学部の前身)に入学します。
明治41年(1908)には旧制一高英法科を卒業して東京帝国大学文科大学国文科へ進学します。在学中には和辻哲郎や芦田均などとともに第2次『新思潮』を創刊し、処女作となる戯曲『誕生』、出世作となる小説『刺青』を発表しました。谷崎潤一郎の作品は永井荷風によって慶応義塾大学の文芸雑誌『三田文学』誌上で絶賛され、新進作家として地位を固めていきます。

大正時代になると、谷崎潤一郎は当時のモダンな風俗に影響を受けた作品を発表しました。探偵小説や映画に関心を示したのはこの頃からです。
大正12年(1923)に発生した関東大震災の後に兵庫県へ移住してからは精力的に作品の執筆を行っており、長編小説『痴人の愛』『卍』『蓼喰ふ虫』、中編小説『春琴抄』、随筆『陰翳礼讃』『文章読本』といった後に代表作となる作品を生み出していきます。

三島由紀夫ほか多くの作家や評論家から高く評価され、近代文学の代表作にも挙げられる長編小説『細雪』は、昭和18年(1943)に雑誌『中央公論』にて連載が開始されました。第2回の掲載後に「内容が戦時にそぐわない」と軍部から掲載を止められてからも執筆を続け、翌年9月には私家版(自費出版)として上巻を友人や知人に配ります。しかし私家版も軍部により印刷・配布が禁止されてしまい、戦後に発表が再開された際にもGHQの検閲を受け改変を余儀なくされました。
ですが刊行後はベストセラーとなり毎日出版文化賞や朝日文化賞を受賞したほか、現在では英語・ドイツ語・フランス語・ギリシャ語・スロベニア語・セルビア語・中国語など様々な言語に翻訳され世界各国で出版されています。

谷崎潤一郎の代表作のひとつにして戦後谷崎文学の傑作と評されているのは、昭和24年(1949)に発表された王朝物の長編時代小説『少将滋幹の母』です。しかし数年前から高血圧症の悪化により執筆が滞っており、この頃は別荘で静養することが増えました。
明治34年(1959)からは右手の痛みや麻痺が発生したため口述筆記で作品を執筆するようになります。その後も『瘋癲老人日記』『台所太平記』といった長編小説などを発表していきますが、昭和40年(1965)に入院、一度は退院するも7月30日に享年80歳で亡くなりました。
なお、墓所は京都府京都市の法然院にありますが、百日法要の際に東京都豊島区の慈眼寺に分骨されました。同時代を生きた小説家・芥川龍之介の墓所とは背中合わせになっています。

【当店取扱書籍】
新編日本幻想文学集成 文字入り
書名:新編・日本幻想文学集成 全9冊
出版社:国書刊行会
発行年:平成28年(2016)

潤一郎訳源氏物語(中公文庫)
書名:潤一郎訳源氏物語 全5冊
著者:紫式部 谷崎潤一郎訳
出版社:中央公論社
発行年:平成3年(1991)改版

近代文学作家の原稿(草稿)や書簡・葉書といった直筆もの、明治時代や戦前に刊行された初版本など日本文学関係の古本を買取強化中!

愛書館中川書房では谷崎潤一郎のほか永井荷風・佐藤春夫・芥川龍之介・江戸川乱歩・三島由紀夫・坂口安吾・梶井基次郎・川端康成など日本の近代文学作家の原稿・草稿・創作ノート・メモ書き・書簡・葉書・色紙・掛軸といった直筆ものの出張買取を承っております。
明治時代や大正時代、戦前に刊行された初版本や作家の直筆署名本(サイン本)、私家版・限定版・特装版といった古書の買取りも愛書館中川書房へお任せください。

【買取事例】
谷崎潤一郎直筆書簡・封緘葉書(石井漠・奥様宛)
谷崎潤一郎直筆書簡・封緘葉書(石井漠・奥様宛)

石井漠とは日本におけるモダン・ダンスや創作舞踏の先覚者であり、「日本の現代舞踊の父」と評される舞踊家・ダンサーです。
漠が創作舞踊家として初めて舞台に立ったのは大正5年(1916)6月に上演された移動劇団「新劇場」(山田耕筰・小山内薫による結成)の第1回公演のことでした。このとき会場となった帝国劇場には29人しか来場していなかったと伝えられていますが、そのうちのひとりが小山内薫と交流のあった谷崎潤一郎です。
その後、谷崎潤一郎は大正14年(1925)11月23日に大阪朝日新聞に掲載された「西洋と日本の舞踊」において、石井漠と義妹である小浪の公演を高く評価しています。
谷崎潤一郎と石井漠は幾度も手紙のやり取りをしており、石井漠へ宛てた谷崎潤一郎の書簡は中央公論新社から出版された『決定版 谷崎潤一郎全集 全26冊』に一部が収録されています。

谷崎潤一郎の直筆書簡・封緘葉書と一緒に買取りさせていただいた作家の直筆ものについては「池波正太郎ほか文学作家の草稿(直筆原稿)・書簡など出張買取」にてご紹介しております。

谷崎潤一郎『卍』『悪魔』『お艶殺し』『細雪』、永井荷風『墨東綺譚』私家版、芥川龍之介『地獄変』限定版、佐藤春夫著・谷中安規挿画『木版絵本 FOU』、三島由紀夫『金閣寺』限定版、『決定版 谷崎潤一郎全集 全26冊』『決定版 三島由紀夫全集 全44冊』といった文学全集など、お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
【古本出張買取専用フリーダイヤル 0120-489-544】

カテゴリ:取扱書籍 > 日本文学・外国文学・漢文学など文学

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