古書の街』神田神保町の古本屋・愛書館中川書房の古本・古書買取サイト

静岡県富士宮市にて和本などの古典籍を出張買取いたしました

愛書館中川書房では東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県といった一都三県を中心に、茨城県・栃木県・長野県・山梨県・新潟県など幅広い地域へ出張買取にお伺いしています。
今回の買取事例は静岡県富士宮市です。和本などの古典籍や掛軸を出張にて買取りさせていただきました。古典籍と掛軸、2つの記事に分けてご紹介いたします。
掛軸に関しては「静岡県富士宮市にて書や日本画などの掛軸を出張買取いたしました」をご覧ください。

  • 出張買取
  • 2019年7月21日
地 域 静岡富士宮市
近 隣 駅富士宮駅/源道寺駅
買取分野

【商品詳細】

千代田区神田神保町から静岡県富士宮市へは、新東名高速を使うと車でおよそ2時間、東海道新幹線を使うとおよそ2時間30分の行程です。出張買取の当日はあいにくの雨模様でしたが、雲に隠れながらも富士山を見ることができました。

静岡県富士宮市は静岡県東部に位置し、世界文化遺産である富士山が北方にあります。全国に約1,300社ある浅間神社の総本社である富士山本宮浅間大社の鳥居前町として栄えました。浅間大社は市街地に本宮と富士山頂上に奥宮があり、そのほか富士宮市には山宮浅間神社・村山浅間神社・人穴富士講遺跡・白糸ノ滝といった富士山に関する文化的資産があります。「富士宮市」という都市も「富士の宮」という浅間大社の旧社号から取られました。
なお、「富士山がある風景100選」という平成29年(2017)に環境省が公表した代表的な富士山展望地一覧では富士宮市内では17箇所が指定されており、静岡県内では最多ということで観光都市として栄えています。

富士山本宮浅間大社は、孝昭天皇の後裔にして豪族の和邇部氏が始祖である富士氏という社家が大宮司を継承しました。富士氏は戦国時代になると富士城(大宮城)の城主を務める武家でもあり、今川氏・武田氏・後北条氏と関係が深い一族です。江戸時代に入ってからは富士山を管理・支配する立場を確立しました。
もともと日本人にとって賛嘆と敬意の対象であった富士山は、江戸時代に入ると富士信仰や富士登山が大衆化したことで、多くの浮世絵師が主題とした肉筆浮世絵や錦絵、版本の挿絵などを手がけました。歌川広重「冨士三十六景」や葛飾北斎「富嶽三十六景」が有名なほか、歌川国芳「仁田四郎 富士の人穴に入る」、豊原国周「源氏廼君富士見亭遊覧之図」などがあります。また、『富士見百図』『富士見十三州 輿地之全図』といった古地図、『冨士山百景狂歌集』や仮名垣魯文『滑稽富士詣』などの版本を中心とした和本も出版されました。

江戸時代の和本や浮世絵・錦絵ほか古典籍は研究者などに需要があります

江戸時代以前に書写または印刷された資料を古典籍といいます。
書写されたものには、奈良時代以降の公家の日記や武将の書状といった古記録・古文書、平安時代や鎌倉時代の公家や僧侶が記した和歌などの断簡を装丁した古筆切、江戸初期以前の筆写本(古写本)や以降の筆写本、名家や名僧による掛軸、和歌や俳句が記された短冊・色紙といった文字が主体のもののほか、古典作品・歴史・地誌・風俗などの絵巻物、御伽草子を題材とした奈良絵本、肉筆浮世絵といった絵が主体のものがあります。
それに対して印刷されたものには、鎌倉時代から江戸時代初期までの古版本・古活字本、江戸時代の木版印刷本や彩色刷絵本といった版本、浮世絵師の錦絵や様々な木版の刷り物があります。
奈良時代から江戸時代の経典(古写経・古版経)、古い地図や絵図といった古地図などは、書写・印刷どちらもあります。

古典籍において和紙を用いて日本の伝統的な和綴じで製本された書籍は「和本(和装本)」といいます。主に冊子の形をした書物を指し、それに対して巻物は「巻子本」、横に長く継いだ紙を蛇腹に折ったものは「折本(折帖)」といいます。
和綴じには重ね合わせた和紙を二つ折りにして背を糊で貼り合わせた「粘葉装」、重ね合わせた和紙を二つ折りにして背を糸で綴じた「綴葉装」、文字面が外側になるように二つ折りにし折り目の反対側を糸で綴じた「袋綴装(袋綴じ)」があります。なかでも袋綴じは江戸時代に庶民へも書物が普及した際に用いられ、現存する和本の多くが袋綴じです。

また、袋綴じの和本と同じく江戸時代の庶民の間に広まった古典籍に「錦絵」があります。錦絵は江戸時代に成立した浮世絵の一種であり、そのなかでも多色摺りの木版画のことです。錦絵など版木で印刷した書画や一枚摺りの摺物絵は「摺物」ともいい、それに対して浮世絵師自らが直接紙や絹に描いた浮世絵は「肉筆浮世絵」といいます。

愛書館中川書房では谷文晁『日本名山図会 全3冊』、曲亭馬琴『皿皿郷談 全8巻8冊』、小枝繁『復讐奇談 絵本東嫩錦 全5冊』、山東京伝『近世奇跡考 全5冊』、十返舎一九『大寄噺の尻馬 全3冊』といった和本や歌川国芳「通俗水滸伝豪傑」、歌川広重「名所江戸百景」「小倉擬百人一首」、葛飾北斎「諸国名橋奇覧」といった錦絵ほか浮世絵など、古典籍の出張買取を承っております。著名な戯作者・読本作者といった作家や国学・歴史・思想などの学者、浮世絵師・日本画家が手がけたシリーズ物の揃い、大きな汚れ・シミ・虫損などのない経年程度で綺麗な状態の古典籍は研究者や蒐集家から好まれます。なお、虫損や汚れなどがある場合でも希少で需要がある場合もありますので、「揃っていない」「綺麗ではない」という理由で処分される前にまずは中川書房の【古本出張買取専用フリーダイヤル 0120-489-544】へご相談ください。
以前には葛飾北斎画『絵本孝経 全2冊』『絵本浄瑠璃絶句』ほか浮世絵師が挿絵を手がけたものや『東医宝鑑 全25冊』『紀伊国名所図会 全4編18巻23冊』『東海道名所図会 全6冊』『通俗古今奇観 全5冊』『近世見聞南紀念仏往生伝 全3冊』『狂歌富士百景画譜』など様々な和本ほか古典籍を出張にて買取りさせていただきました。

【当店取扱商品】

書名:岐蘇驛路圖二 從小田井 至福嶋
成立年:江戸時代中期から後期
備考:見返しに「神原家図書記」の印有


書名:南総里見八犬伝 全98巻
著者:曲亭馬琴
版元:丁子屋平兵衛版
発行年:文政13年(1830)~天保13年(1842)


作品名:源三位頼政鵺退治 3枚続
絵師:歌川国芳

古典籍ほか明治時代の和本や浮世絵・木版画などの買取強化中!

このほか愛書館中川書房では月岡芳年「月百姿」「風俗三十二相」、尾形月耕「義士四十七図」、河鍋暁斎『暁斎百鬼画談』や『徳川盛世録 全2冊』『茨城県管内里程略図』ほか明治時代の錦絵・版本・古地図など明治時代の和本や浮世絵・木版画の出張買取も承っております。
明治時代の版画雑誌『美術世界 全25冊』や古地図『東京全図』、月岡芳年「東京両国橋之図」などお手元に気になる品がありましたらお気軽にご相談ください。


書名:京華図案 正編・続編・後編 全7冊
著者:長谷川契華
出版社:山田艸堂
発行年:明治31年(1898)


作品名:女礼式之図 3枚続
絵師:安達吟光
版元:佐々木豊吉
発行年:明治20年(1887)

こちらの買取事例は静岡県富士宮市でしたが、愛書館中川書房は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県など関東地方を中心に全国各地へ古本の無料出張買取にお伺いしております(内容・量・地域によっては出張や買取りができない場合があります)。中部地方や東海地方、北陸地方など遠方の地域も出張買取の対象地域ですので、「実家の蔵に長年手を付けていない本がたくさんある」「家族が蒐集しているものを整理したい」「引っ越しを機に蔵書の処分をしたい」といったことがありましたら、愛書館中川書房へお気軽にご相談ください。
出張買取のご予約は下記の買取専用フリーダイヤルにて承っております。1000冊、2000冊、それ以上というような大量買取の場合は、トラックや人員の手配がありますのでお早めにご連絡いただければ幸いです。ご不明点のご相談なども受け付けております。
【古本出張買取専用フリーダイヤル 0120-489-544】

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