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美人画『青楼十二時』ほか喜多川歌麿の浮世絵(木版画)を出張買取

喜多川歌麿『青楼十二時』『高名美人六家撰』『百千鳥』ほか美人画や花鳥画、名所絵などの浮世絵(木版画)を出張にて買取りさせていただきました。葛飾北斎・歌川広重・東洲斎写楽・渓斎英泉といった著名な浮世絵師のシリーズものを全点揃った綺麗な状態でお譲りくださりありがとうございました。

こちらの買取事例は浮世絵師または浮世絵のジャンルごとに複数記事に分けてご紹介いたします。詳しくは以下の記事をご覧ください。

「冨士三十六景ほか歌川広重の名所絵などの浮世絵(木版画)を出張買取」
「葛飾北斎『富嶽三十六景』ほか名所絵などの浮世絵を出張にて買取り」
「東洲斎写楽全集ほか役者絵や美人画の浮世絵を出張買取いたしました」

  • 出張買取
  • 2019年9月28日
地 域 東京国分寺市
近 隣 駅恋ヶ窪駅/西国分寺駅
買取分野

【商品詳細】

  • 書 名 : 青楼十二時 全12枚
  • 著 者 : 喜多川歌麿
  • 出版社 : アダチ版画研究所


「子ノ刻」


「丑ノ刻」


「寅ノ刻」

『青楼十二時』は寛政中期に制作された作品です。「青楼」とは青漆を塗った貴人や麗人の館のことであり、江戸時代においては吉原の遊郭を指しました。
遊女の生活を子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二支辰で描いており、着飾った華やかな姿だけでなく身支度や休憩中の様子といった私的な部分も描かれています。なお、喜多川歌麿の美人画は大首絵が多いですがこちらは全身像であり、着物の柄や着こなしなども分かります。


書名:高名美人六家撰 全6枚
著者:喜多川歌麿
出版社:アダチ版画研究所


「高島屋おひさ」


「扇屋花扇」


「富本豊雛」

『高名美人六家撰』は喜多川歌麿の代表作のひとつに数えられる美人画の連作です。寛政6~7年(1794-1795)に制作されました。
「高名美人」とは寛政年間に江戸で有名だった美女のことで、数多い美女のなかから喜多川歌麿は深川の人気芸者の辰巳路考、寛政三美人のひとり高島屋おひさ、扇屋の最高位の遊女である扇屋花扇、吉原の玉村屋抱えの高名な芸者にして富本節の師匠でもある富本豊雛、浅草にある水茶屋の看板娘の難波屋おきた、日之出屋後家の6名を選び描きました。絵の右上に描かれているのは「判じ絵」と呼ばれ、絵を読み解いて答えを導き出すなぞなぞです。『高名美人六家撰』では描かれている美人の名を絵で表しており、例えば扇屋花扇には花と扇、難波屋おきたには菜二束・矢・沖・田甫が描かれています。


書名:百千鳥 全15枚
著者:喜多川歌麿
出版社:アダチ版画研究所


「むら雀に鳩」


「鵜に鷺」


「鷹に百舌」

『百千鳥』は狂歌に浮世絵を合わせた狂歌絵本です。天明8年(1788)から寛政期の初め頃に植物・虫類・鳥類・魚貝類を題材として描いた華麗で精緻な狂歌絵本は、喜多川歌麿の出世作となりました。同時期に制作された喜多川歌麿作の狂歌絵本では『画本虫撰』『汐干のつと』『虫えらみ』なども有名です。
なお、狂歌とは社会風刺や皮肉、滑稽を盛り込んで五・七・五・七・七で構成した諧謔形式の短歌のことです。


書名:北国五色墨 全5枚
著者:喜多川歌麿
出版社:アダチ版画研究所


「おいらん」


「芸妓」


「切の娘」

『北国五色墨』は寛政7年頃に制作された喜多川歌麿の錦絵であり、美人画のなかでも半身像や胸像として捉えて描いた大首絵にあたります。『北国五色墨』のうち「おいらん」「芸妓」「切の娘」は清らかさを感じる一種の理想的な美しさですが、「川岸」「てっぽう」は官能的に描かれているのが特徴です。

喜多川歌麿ほか美人画などの浮世絵は蒐集家から人気があります

喜多川歌麿は江戸時代に活躍した浮世絵師であり、繊細で優麗な描線を特徴として様々な姿態・表情の女性美を追求した美人画の大家として評価されています。
江戸時代中期の画家・浮世絵師にして妖怪画で知られる鳥山石燕のもとで学んだ喜多川歌麿は、細判の役者絵や絵本を制作から始めました。初期には勝川春章の役者絵、北尾重政や鳥居清長の美人画の画風を真似て描き、富本節正本『四十八手恋所訳』の表紙絵、細判錦絵「すしや娘おさと 芳沢いろは」などを制作しました。
天明8年(1788)から寛政初期にかけて、狂歌絵本『百千鳥』『画本虫撰』『汐干のつと』を蔦屋重三郎の元で出版すると、その後は蔦屋重三郎の援助を得て才能を発揮。それまで影響を受けていた北尾重政や鳥居清長の画風から脱却します。その頃に制作されたのが「風流花之香遊」「四季遊花之色香」「婦女人相十品」「婦人相学十躰」といった美人画です。大首半身物の美人画ではより肉感的に描かれており、喜多川歌麿の大首絵は一世を風靡しました。
喜多川歌麿の全作品のうち約三分の一は吉原と遊女を画題としており、代表作には先に上げた作品のほか「寛政三美人」「たのしきまとひ」「当時全盛美人揃」「娘日時計」「八景浮世絵」などがあります。

愛書館中川書房では『三大巨匠名画特撰集 全33枚』『歌麿筆浮世絵美人画 全48枚』『虫類画譜』『江戸伝承大錦手摺木版画 秘蔵浮世絵美人画撰 全15巻30図』『美人十二ケ月』など喜多川歌麿だけでなく江戸時代の浮世絵や浮世絵師に関する古書の出張買取を承っております。
以前には『近世日本風俗絵本集成 全16種38冊』『浮世絵花鳥画集 全20枚』『絵本舞台扇 全3冊』『歌麿枕絵版画十二種折帖』など鈴木春信・鳥居清長・北尾重政・喜多川歌麿・菱川師宣・勝川春章・葛飾北斎といった浮世絵師の浮世絵・木版画や挿絵入り絵本を出張にて買取りさせていただきました。「二代目歌川国貞ほか美人画などの浮世絵・錦絵を出張にて買い取り」でもご紹介しております。
喜多川歌麿だけでなく江戸時代の浮世絵師の美人画・花鳥画・名所絵などは蒐集家などから人気です。

【当店取扱商品】
『歌麿全集』吉田暎二 高見沢木版社 彩色木版画5枚付/『浮世絵美人大首画の研究』尾崎久弥 春陽堂/『くれない 岩田専太郎木版美人名作選』岩田専太郎 毎日新聞社/『青樓美人合姿鏡全3冊』久保田米参 風俗絵巻図画刊行会


書名:絵本 青楼美人合 全5冊
著者:鈴木春信画
備考:彩色木版 明和7年版の復刻

美人画ほか和本・浮世絵など古典籍の買取強化中!

このほか愛書館中川書房では『吉原青楼年中行事 全2冊』『狂歌三河名勝図会』『画本宝能縷』「江戸名所百人美人」など江戸時代に刊行された浮世絵や和本といった古典籍の出張買取も承っております。
『狂歌晴天闘歌集 全2冊』『錦百人一首あつま織』「青楼美人六歌仙」「流行美人合」などお手元に気になる品がありましたらお気軽にご相談ください。


作品名:げんじ今様絵巻 花見之図 わかむらさき 3枚続
絵師:二代目歌川国貞・歌川国玉
版元:蔦屋

愛書館中川書房は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県など関東地方を中心に全国へ無料で出張買取にお伺いしております(内容・量・地域によっては出張や買取りができない場合があります)。浮世絵・錦絵・木版画以外にも様々な分野が出張買取の対象となりますので、詳しくは取扱分野をご覧ください。
出張買取は予約制です。下記の買取専用フリーダイヤルよりお電話ください。
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